コラム

日焼け止め(サンスクリーン剤)について2014/4/9
■日焼け止めの成分
・紫外線防御成分は、紫外線吸収剤と紫外線散乱剤があります。
 紫外線吸収剤は主にUVBを遮断し、紫外線散乱剤は主にUVAを遮断します。
※紫外線吸収剤はまれにかぶれ(接触皮膚炎)を引き起こすことがあり、
 その場合は紫外線散乱剤のみの製品の方をおすすめします。

■日焼け止めの表示について
・UVB防止はSPF(~50+まで)で表示されます
  (SPF30で普段日焼けが起きるまでの時間を
   30倍に延ばすことができるということです)
・UVA防止はPA(+~++++)で表示されます
※これは肌1平方センチあたりに2mg、あるいは2mlの製品を
塗布して測定しています。
※数値が高ければ高いほどいいとは限りません。
肌への負担も考え、生活や運動の環境を考えて選ぶことが肝要です。

■日焼け止めの外用法
肌1平方センチあたりに2mg、あるいは2mlの製品を塗布、
ということで、実際、どのくらいの量なのか?といいますと、
乳液タイプのものならば500円玉ほどの量で、顔面に塗ります。
少し白くなるくらいです。少な目に外用してしまう方が多いようです。
おすすめの外用法は、その他に、パール2個分を顔面に塗る、というのを
2回やる、重ね塗り法です。しっかり塗れます。
そしてこの肌1平方センチ当たり2㎎もしくは2mlというのは、
汗を掻かないぐらいの気温の中でのことですので、つまり
汗を掻いたり、塗ったものが剥がれ落ちたり、吸収剤は紫外線暴露で
効力が低下することを考えると、塗りなおさなければその数字通りの効力が
発揮できないということです。こまめな塗り直しが必要です。
化粧をしっかりされた方で、外出中で本格的な化粧ができないので
日焼け止めを塗りなおせない、という方には、今はファンデーション
タイプの日焼け止めなどがあり、化粧直しの感覚で使えるかと思います。
ただし、ファンデーションタイプの日焼け止めは、汗で落ちやすいので
それもまたこまめに塗りなおさなければなりませんが。
ちなみに通常の紫外線防御でビタミンD不足になることはありません。

紫外線防御について2014/4/9
4月に入って暖かい日が増え、そして気になるのが紫外線です。
この季節は紫外線量が一気に増え、また夏よりも紫外線量の多い日もあるということで、
紫外線による皮膚のトラブルが出やすい季節でもあります。
しっかりと遮光して紫外線から肌を守りましょう。

■紫外線について
太陽光のうち紫外線は皮膚に重大な傷害を与えます。それは急性・大量の紫外線による日光皮膚炎(日焼け)、
慢性の紫外線によるシミ、シワ、たるみなどの光老化や皮膚癌の発生などです。
また、光線過敏症の方には光線防御は必須の予防法です。
地上にまで到達する紫外線は主に2つあります。
 UVB(280nm~320nm)→皮膚に炎症や色素沈着をきたします
 UVA(320nm~400nm)→通常の窓ガラスは透過してしまいます。
            曇っている日もかなりの量が地上に到達します。
            長期間浴びると肌のハリや弾力がなくなります

■紫外線防御の方法は?
・日焼け止め(サンスクリーン剤)を使用する
・紫外線量の多い季節や時間帯を考慮して生活する
・日傘、つばの広い帽子、スカーフ、長袖、長手袋、長ズボン、サングラスなどで物理的に防御する

手足口病2013/7/24

現在、流行中の手足口病についてです

◆どんな病気なのか?

  • コクサッキーA16型やエンテロウィルス71型などのウィルスが感染して発症する病気です。
  • 6か月から5歳ごろによく発症する病気です。
  • 夏(特に7月)に多い病気です。
  • 主に口からウィルスが入ることで感染します(経口感染)ときに飛沫感染、接触感染もあります。
  • 感染してから2~5日の潜伏期を経て発症します。

 

◆どんな症状が出るのか?

  • 熱が出るのは半分ぐらいで、風邪のような症状が先行することもあります。
  • 口の中に小さな水ぶくれや粘膜の剥がれたびらん・潰瘍などができます。
  • てのひらや足の裏などの手足に小さな水ぶくれが主にできます。膝やおしり、肘や下肢に赤いぶつぶつができることもあります。
  • ごくまれに無菌性髄膜炎や脳炎など重篤になることもありますが、大部分の方は全身状態は比較的良好です。

 

◆どんな治療をするのか?

  • 一般的に予後は良好で数日~1週間程度で治癒するので、治療は必要のないことが多いです。
  • 対症療法として、発熱に解熱剤、口内炎に対してうがい薬を処方することがあります。
  • 口の中の皮疹が痛くて食べることができない、水を飲むことができない場合には、輸液をすることがあります。

 

◆生活で注意することは?

  • 水分をこまめによく摂取してください。
  • 症状がなくなっても、2~4週は糞便中にウィルスが排泄されていますので、手洗い、うがいをしっかりして、予防と感染拡大を防止してください。
  • 高熱、頭痛、嘔吐が続く場合は無菌性髄膜炎や脳炎など重篤になっている可能性もあります。すぐに医療機関に受診してください。
  • 発熱がなく、全身状態が良好なら登校は可能です。口の中の皮疹が重症の時は飛沫感染で他人にうつす可能性があるため、他人との接触は控えましょう。

 


水虫(足白癬)の予防について2013/6/19

◆感染の仕方

  1. 白癬菌保有者の足などの感染部位から白癬菌の含まれる角質が剥がれ落ちます。
  2. それを健常者が踏みます。
  3. 付着した菌が健常者の足の角質に侵入し生着することで感染が成立します。

 

◆感染の予防をするには?

  • 菌保有者の同居人がいる場合には治療をする。
  • 菌保有者の同居人とバスマットやトイレのスリッパなど、裸足で接触するものは共有しない。
  • 菌保有者の同居人がいる場合には、皮膚の欠片が落ちていると思われるマットなどの洗濯、また床などの掃除をこまめにする。

 

◆白癬菌が付着してしまったと思ったら?

  •  白癬菌が付着してから生着するまではおよそ1日かかるので、その間に石鹸を用いて優しく洗浄する、タオルで拭くなどでリスクを減らせます。

   (ただし足に小さな傷などがある場合はもっと早く生着するので注意)

   (洗浄も強く擦りすぎると逆に傷を付けてしまうため、注意)

  • 裸足で一時間過ごすことで感染のリスクを減らせます。(白癬菌は高温・多湿を好むため)

 


水虫(足白癬)について2013/6/18

白癬とは、皮膚糸状菌(白癬菌)が皮膚(主に角層)に寄生して生じます。ほぼ全身のびらん面以外の皮膚に寄生しますが、今回は足に寄生した足白癬、いわゆる「水虫」についてお話しします。

◆足白癬のタイプ

  • 趾間型 : 最も多いタイプで、足の指の間の皮が剥けたり、白くふやけたりします。
  • 小水疱型 : 土踏まずなどに小さな水ぶくれが多発して、皮が剥けます。
  • 角質増殖型 : かかとや足底に好発して、がさがさしたり、皮膚が厚くなったりします。亀裂ができることもあります。

  ◆足白癬の検査

角質の一部をピンセットで摘まんだり、メスの刃で角質の表面を擦ったりして採取した角質を溶かし、顕微鏡で実際にその中に白癬菌がいるか調べます。そのことで足白癬と似た病気を鑑別します。

◆足白癬の治療

主に外用薬です。内服薬を使用することもあります。

◆足白癬の治療の必要性

  • 治療しないと同居人に感染させるリスクがあります。
  • 治療しないと他の部位への感染の拡大するリスクがあります。
  • 治療しないと白癬菌の感染部位にびらんが生じるとそこに痛みが出たり、細菌がそこから侵入して蜂窩織炎になったりします。
  • 特に糖尿病の方は、難治性潰瘍、蜂窩織炎、リンパ管炎や壊死性筋膜炎などの重大な病気になるリスクがあります。

 


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